「カムイ」という言葉を聞いたことありますか?札幌-旭川間を走る特急列車の名前や某有名漫画のタイトルとしても使われているので聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。カムイはいわゆる神を指す言葉です。ウポポイに来園された方々から「アイヌ民族にとってはすべてのものが神様なんですよね?」と聞かれることがありますが、これは少し誤解があります。アイヌは、あらゆるものに魂が宿ると考えています。例えば動物や植物、山や川、水などの環境や、火や雷などの自然現象、器や家などの人が作ったもの、そして病気も魂を持っています。中でも特に力の強いものや、重要な役割を果たすもののことをカムイと呼んでいます(余談ですが、民族名称にもなっているアイヌという言葉はカムイに対して「私たち人間」と言う意味です)。こうした魂は天や人間が近寄ることができない山奥にある世界などに住んでいて、人間と同じ姿をし、同じような生活を送っており、人間の世界に来るときにヒグマのカムイであれば肉や毛皮などの荷物を背負ってその姿になって現れます。そして、人間の世界での役割を終えると、魂は元いた世界へ帰って、再び人間の世界に現れるというように循環しています。

カムイについて冒頭でいわゆる神と紹介しましたが、単に神と言わないのは絶対的な力を持った人間の上位的な存在であることを連想してしまうためです。アイヌの考え方では人間とカムイは対等で、例えば水難事故が起こるとその場を守るカムイの管理不足が原因であると人間側から抗議することができます。また、人を殺した動物に対しては魂が再生しないようにと儀礼を行い、再び人間の世界に現れないようにします。
現在、格言のように使われている「カント オㇿ ワ ヤク サㇰ ノ アランケㇷ゚ シネㇷ゚ カ イサㇺ(天から役目なしに降ろされたものは一つもない)」の通り、シマフクロウは村を守ってくれて、エゾオコジョやキタキツネは悪いことが起こるときに真っ先に人間に知らせてくれるというように何か役目を持っています。そして、キジバトは地面をつついて餌をとる姿から「トイタチカㇷ゚(畑仕事をする鳥)」と呼び、ハシドイという木は薪にするとずっと火の粉がはじけ飛ぶことから「イタㇰルイクㇽ、イタㇰルイマッ(おしゃべりなカムイ)」と呼ぶなどその姿や様子からそのカムイの性格や性質を読み取り、物語や言い伝えとして伝承されています。表情豊かな各カムイたちの詳しい紹介はまたの機会とします。

案内人

早坂駿(ペンレㇰ)
家族や伝承者から芸能や儀礼、工芸を継承。ウポポイでは歌、踊り、物語などの実演やアイヌ文化解説をする。
Information
ウポポイ(民族共生象徴空間)
ウポポイは日本の貴重な文化でありながら存立の危機にあるアイヌ文化の復興・創造等の拠点となるナショナルセンターです。豊かな自然に抱かれたポロト湖のほとりで、アイヌ文化の多彩な魅力に触れることができます。愛称「ウポポイ」は、アイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味します。
| 住所 | 白老郡白老町若草町2丁目3 Google Map |
|---|---|
| 電話番号 | 0144-82-3914 |
| 営業時間 | 9:00~17:00(時季により変動あり) ※詳しくはウポポイ公式WEBサイトを確認 |
| 閉園日 | 月曜日および年末年始(12/29~1/3) ※月曜が祝日または休日の場合は翌日以降の平日に閉園 ※特別開園日・閉園日あり |
| 料金 | 一般1,200円、高校生600円、中学生以下無料 ※20名以上に適用する団体料金あり ※有料の体験プログラムや博物館の特別展示の料金を除く |
| アクセス | JR白老駅から徒歩約10分 |
| 関連リンク | 公式サイト |
あそんで まなんで つながる夏
ウポポイ夏の祭り2026 開催
| 開催期間 | 2026年8月13日(木)~16日(日) |
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アイヌの輪踊りと北海道の盆踊り「北海盆踊り」「子ども盆踊り」を踊り比べる体験のほか アイヌのいろいろな遊びを体験できる遊び屋台も!
期間中は、さまざまなイベントが開催されます。夏休み学習にもぴったりな楽しく学べる4日間!
© 公益財団法人アイヌ民族文化財団
※情報は取材時のものです。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。

