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  3. [道北・旭川市]髙砂酒造 日本酒を軸に挑戦を続ける“北の灘”の酒蔵
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2026.01.19
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[道北・旭川市]髙砂酒造
日本酒を軸に挑戦を続ける“北の灘”の酒蔵

北海道はおいしいお酒の宝庫。JRに乗って、北海道のお酒を巡る旅に出かけましょう! 2回目に訪れたのは、今年で誕生50周年を迎えたブランド「国士無双」で知られる旭川市の髙砂酒造。かつて16もの酒蔵があり、“北の灘”と呼ばれるほど酒造りが盛んだった旭川の街には、地元への思いを胸に挑戦を続ける老舗の物語がありました。

今回の旅人

佐藤朋美

#ファッションモデル

青森県出身。大学時代にモデルを経験した後、看護師として北海道の病院に就職。現在は再びモデルとしてTVCMや広告などで活躍しているほか、HTB「イチモニ!」のリポーターとしてお茶の間にも親しまれている。お酒は父の影響で日本酒が好きで、食べ物も酒の肴になるようなものを好む。特技は津軽弁と採血で、趣味は愛犬の散歩。

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Index

今回のストーリー

  • 1909年に建てられた歴史と風情のある建物
  • 工場見学は「寒造り」の時期が特におすすめ
  • 臨場感たっぷりの工場見学
  • 低温貯蔵庫の室温を一定に保つエコな方法
  • リキュールで日本酒をもっとアピールしたい
  • 日本酒の魅力を若者に発信する「若蔵」
  • 日本酒文化を未来に繋ぐ「旭農高日本酒プロジェクト」
  • お酒からグッズまで豊富な品ぞろえが楽しい
  • 無料試飲でお気に入りの1本を探す楽しみ
  • 髙砂酒造のお酒が飲めるお店

1909年に建てられた歴史と風情のある建物

目的地の髙砂酒造までは、JR旭川駅から徒歩15分ほど。旭川の街を眺めながらのんびり歩いていると、歴史と風情を感じる建物が見えてきました。現在は資料館・直売店になっている髙砂酒造の「明治酒蔵」。竣工は1909年で、旭川市景観賞も受賞している歴史的建造物です。

初めて訪れるのでワクワクしながら、まずは直売店入口の仕込み水をいただきます。大雪山の伏流水を地下井戸からくみ上げたもので、すべてのお酒をこの水で仕込んでいるそう。冷たすぎずやわらかいお水で、のどにスッと入っていきます。以前、お酒の味は水で決まると聞いたことがあります。このおいしい仕込み水で造るお酒は、どんな味なのでしょう? 日本酒好きの私の期待がますます高まります。

工場見学は「寒造り」の時期が特におすすめ

案内してくださる広報担当の中山さんは、毎日10時と15時の2回行われる工場見学(要事前予約)の案内役もされている方です。一緒に入った工場の中には華やかな香りが漂っていました。「お米が発酵している香りなんですよ」と中山さん。髙砂酒造の酒造りは、10月下旬から3月にかけて1年分のお酒を仕込む、伝統の「寒造り」です。「見学は年間を通して可能ですが、おすすめなのは実際に酒造りが行われている時期ですね」。

工場見学はまず二階に上がって酒米の説明から。髙砂酒造で使われている北海道産米は「吟風(ぎんぷう)」「彗星」「きたしずく」の3種類で、それぞれの米の特徴に合った酒造りをしているそうです。

臨場感たっぷりの工場見学

パネルを使ったわかりやすい酒造りの説明を受けながら、工場内を移動していきます。大きなタンクや機械などを見せてもらいながらの案内は臨場感たっぷり。酒造りの時期らしく、忙しく働いているスタッフさんの姿も見受けられます。

発酵タンクの中で発酵が均一に進むようにかき混ぜる作業の櫂入れ。櫂棒(かいぼう)も持たせていただきました。「昔は木製でしたが、今の素材はグラスファイバーです。清潔でしなりもいいので」とのこと。4メートルほどの長さとずっしりとした重みがある櫂棒での櫂入れは、かなりの重労働だそう。工場見学は酒造りの工程はもちろん、本醸造酒・大吟醸酒・純米吟醸酒など特定名称酒の違いや酒蔵でのよもやま話など、日本酒に詳しくなれるのがうれしいですね。

低温貯蔵庫の室温を一定に保つエコな方法

1929年に建てられたこの工場、北海道に現存する鉄筋コンクリート造の建物として屈指の古さで、完成当時は見物客が殺到したそうです。それが現役の工場として稼働していることに驚かされます。搾ったお酒をタンクで貯蔵・熟成する低温貯蔵庫も建設当時のまま。蔵の扉や天井・梁にも歴史の重みを感じます。

地下水をくみ上げて循環させることで、室内は年間を通して10〜15度に保たれているとのこと。中山さんも「ずっと昔からエコな酒造りをしていたんですよ」と胸を張ります。ちなみに貯蔵タンクはホーロー製で、昭和30年代に製造されたものがほとんど。「当時の技術ではまったく同じものが作れなかったようで、どれも微妙に容量が違うんです」。これも老舗ならではのエピソードですね。

リキュールで日本酒をもっとアピールしたい

「私たちが今、力を入れているのがリキュールです」と中山さん。工場の一角を改装して、日本酒を使ったリキュールの専用ラインを新設したそうです。これまでにも日本酒ベースの梅酒などの商品がありましたが、このたび国士無双に国産のゆずやレモンの果汁を加えた新商品も発売。中山さんも「若い人たちに向けた、日本酒への扉になれるリキュールです」と語る自信作。私も「国士無双ゆず」を試飲させていただきましたが、果汁のさわやかな香りと日本酒の風味がマッチしていて、日本酒はちょっと苦手という方にこそ試してほしいと思いました。多彩なチャレンジができるのも、髙砂酒造の中心にしっかりと伝統の酒造りがあるからなのでしょう。

日本酒の魅力を若者に発信する「若蔵」

髙砂酒造では地域との協同で誕生した商品も多いとのことで、担当の中山さんに詳しく伺いました。「個人的に思い入れがあるのが、若手社員で立ち上げた酒造りプロジェクト[若蔵 WAKAZO KURA Challenge]ですね」。

地元のものづくりを広く伝えたくて、ホテルから髙砂酒造に転職した中山さん。2016 年に始動した「若蔵」のメンバーとして、毎年新しいコンセプトを考えて、酒質や味わい・デザインも変えた商品を発表しています。「ワイン酵母を試してみたり、普通は焼酎に使われる白麹菌で醸したり、それまでやったことのない試みに挑戦しています」。SNSなども活用して若い世代に日本酒の魅力と可能性を発信する「若蔵ブランド」のお酒、毎年大好評だそうです。

日本酒文化を未来に繋ぐ「旭農高日本酒プロジェクト」

ほかに髙砂酒造らしい取り組みとして中山さんが挙げてくれたのが「旭農高日本酒プロジェクト」です。旭川農業高等学校の生徒たちが、酒米の田植えから稲刈り、酒造り実習など、1年がかりで酒造りの全工程に関わっています。

「最初の頃と発売発表会の頃を比べると、みんな見違えるほど成長するんです。その姿を見るのが本当に楽しくて」と中山さんもニッコリ。完成したお酒は実際に販売されるほか、蔵内で低温貯蔵して生徒たちが二十歳になった時に贈っているそうです。「プロジェクトのことを思い出しながら、みんなで乾杯してくれたら嬉しいです」。日本酒文化を未来に繋ぐための素敵な試み。そのシーンを想像するだけで、私の胸も熱くなりました。

お酒からグッズまで豊富な品ぞろえが楽しい

「明治酒蔵」に戻り、前身の「小檜山酒造店」からの歴史的資料を展示しているコーナーを見学しました。先代社長の応接間や陶器・ポスター・看板などから、酒造りへの情熱や思いが伝わってきます。

その後はいよいよ、お楽しみの直売店へ。国士無双をはじめとする日本酒の多彩なバリエーションに加え、直売店限定の麹甘酒や、お酒や酒粕を使ったお菓子や珍味、オリジナルグッズなど豊富な品ぞろえに目移りしてしまいます。その中から日本酒初心者におすすめの1本を尋ねてみると「こちらの『純米酒 国士無双SWEET』ですね。米のやさしい甘さと、日本酒としては低い12%の度数で、とても飲みやすいお酒です」と中山さん。国士無双は淡麗辛口のイメージですが、甘口のタイプもあるんですね。

無料試飲でお気に入りの1本を探す楽しみ

直売店では、おすすめのお酒を無料で試飲できます。この日のラインナップは、直売店限定の3種類を含む5種類の国士無双。それぞれ別の味わいですが、どれも後味すっきりで、どんな料理とも合いそうです。なにより、工場見学の後だとおいしさもひとしおです。

帰りにどれを買おうか迷っていたら、中山さんが「高級酒の有料試飲もありますよ」とのこと。もちろんお願いしました!「純米大吟醸酒 国士無双 二十八」は、北海道産米のきたしずくを精米歩合28%まで磨いたスペシャルな1本。ひときわ上品で華やかな香りです。こんなに雑味を感じないピュアな日本酒は初めてで、思わず「すごーい!」と声が出ました。その後も自分へのお土産選びに頭を悩ませました。旭川での酒造りを学べて、自分好みの銘酒とも出会えた、とても充実した日帰り旅でした。

Information

髙砂酒造 明治酒蔵

住所旭川市宮下通17丁目右1号
Google Map
電話番号0166-22-7480(直売店直通)
営業時間9:00~17:00
定休日年末年始
アクセスJR旭川駅から徒歩15分
関連リンクhttps://takasagoshuzo.com/

※情報は取材時のものです。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。

髙砂酒造のお酒が飲めるお店

炉端のユーカラ[旭川市]

旭川の中心部、4条本通り沿いにある老舗の居酒屋。建物は1950年の開店当時のままで、昭和の香りを感じる落ち着いた雰囲気です。道産日本酒にこだわっていて、飲み放題の中にも「佳撰 国士無双」が入っています。このお店でぜひ注文したいのが、系列の市内3店舗でしか飲めない国士無双の限定純米酒。キレのあるすっきりとした辛口が料理の味を引き立ててくれます。このお酒と一緒に味わいたい、季節のおすすめセットをいただきました。厨房の中央にある大きな炉端で焼き上げる「真ほっけ」は、ビッグサイズで脂のりも良く、身がふっくら。炉端の焼き面が低いので、焼けているところがカウンター席からよく見えるのも人気だそうです。同じく炉端で焼いた「えぞ鹿肉のロース」は、まったくクセのない赤身と甘みのある脂が調和した逸品。「真たちぽん酢」は、新鮮な真だらの白子の濃厚でクリーミーな味わいがたまらない、北海道の冬の味覚です。旭川で髙砂酒造のおいしいお酒と料理を堪能できます。

Information

住所旭川市4条通7丁目
Google Map
電話番号0166-23-1114
営業時間16:00~23:00(L.O. 22:30)
定休日水曜日
アクセスJR旭川駅から徒歩8分
関連リンクhttps://hokkaido-encourage.com/robatano_yukara/

※情報は取材時のものです。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。

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