
シマエナガのちるとぴるる
もとしたいずみ(文)きくちちき(絵)|ほるぷ出版
森のようせいシマエナガの、はる、なつ、あき、ふゆ
皆さんは「シマエナガ」って、どんな生き物かご存知ですか?
ふわふわな純白の羽毛で「雪の妖精」と呼ばれている小鳥——それがシマエナガです。真っ白で丸い体型に短いクチバシが特徴で、スズメより少し小さいくらい。本州以南に生息するエナガという鳥の亜種で、北海道でしか見ることができません。
自然豊かな山奥に生息していて、なかなかお目にかかれないレアな鳥……かと思いきや、札幌市内の公園でも見られることがあるほど、北海道のあちこちにいます。
ちなみにまんまるな体型の理由は、冬の寒さをしのぐために羽毛を膨らませて空気を蓄えるから。夏場はほっそりスリムな体型になるんですよ。人間もそうだったらいいのに(笑)。
さて、今回の北海道文学は、ちょっと趣向を変えて絵本の『シマエナガのちるとぴるる』をご紹介しましょう。
十勝の森の中に住んでいる「ちる」と「ぴるる」は大の仲良し。冬は厳しい寒さの中でエサを探したり、春は協力して子育てをしたり。もとしたいづみさんのリズミカルな文章で、かわいいシマエナガのたくましさや生態も知ることができます。きくちちきさんの絵は素朴で温かく、時に力強いタッチで描かれるシーンも。北海道にゆかりのあるお二人が紡ぎ出す、シマエナガたちのいきいきとした物語が印象に残ります。
小学1・2年生からが対象の絵本ですが、小さな命の尊さや、ひとりではできないことでもみんなで協力すれば解決できるなど、人生の学びにもつながる内容になっています。冬の寒さが本格化するこの時期ですが、大人が読んでも心がポカポカになる一冊です。年末年始、帰省のJR車中で小さなお子さんに読み聞かせするにも最高の絵本だと思います。
筆者

小笠原 光
#三省堂書店 札幌店
1983年生まれ、釧路市出身。就職や異動などをきっかけに釧路(道東)-旭川(道北)-札幌(道央)と、北海道を東から西へ旅をしてきた。長年にわたって接客業に携わる中、「興味のなかった分野に身を置いたらどうなるか」という好奇心から書店員の道へ。読書が特別好きだったわけではないが、今はどっぷりとハマっている。好きな絵本は「パンどろぼう」シリーズ。店舗では専門書の売場を担当している。
三省堂書店 札幌店
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