
北海道のトリセツ
昭文社
地形・交通・歴史・産業など、地図を軸に北海道を分析!
前回は、北海道の雑学満載の「眠れなくなるほど面白い 図解 北海道の話」をご紹介しました。今回の「北海道のトリセツ」、こちらは地図を軸に、地形・歴史・鉄道・産業などを読み解いていくのがコンセプト。
「まっぷる」や「ことりっぷ」などで知られる昭文社らしい一冊です。フルカラーで写真も多く、読み応え抜群。中でも特に、鳥瞰図絵師の吉田初三郎氏が描いた北海道の鳥瞰図は圧巻の迫力です。
読者のみなさんにぜひ読んでいただきたいのが、Part.2の「北海道を駆け抜ける鉄道網」。日本の鉄道は1872(明治5)年の新橋~横浜間が始まりとされていますが、実はこれより先に、北海道に鉄道が存在していたんです。それが1869(明治2)年に泊村で開通した茅沼(かやぬま)炭鉱軌道。北海道最古の茅沼炭鉱で採掘された石炭を輸送するための軌道でした。
北の大地を走る鉄道には、他の地域にはない味わい深い路線が多いですよね。いつも何気なく利用している路線の歴史についても解説されているので、読み進めていくと勉強になりますよ。
歴史で言えば、Part.3の「北海道で動いた歴史の瞬間」もおすすめ。北海道に第一歩を刻んだのは、旧石器時代にマンモスを追って大陸から樺太経由で南下してきた人々でした。その後、蝦夷地は「北海道」と命名され、札幌を拠点とする大開拓時代に突入します。命がけで未知の原野を拓いた人たちの物語には、思わず胸が熱くなってきます。
北海道への旅に出る前はもちろん、列車の車窓から移り変わる景色を眺めながらページをめくってみてください。「なぜここに街ができたのか」「なぜこの鉄道ができたのか」など、その理由を知ればきっと旅が何倍も面白くなりますよ。
筆者

小笠原 光
#三省堂書店 札幌店
1983年生まれ、釧路市出身。就職や異動などをきっかけに釧路(道東)-旭川(道北)-札幌(道央)と、北海道を東から西へ旅をしてきた。長年にわたって接客業に携わる中、興味の無かった分野に自分の身を置いてみたらどうなるかが気になって書店員の道へ。読書が特別好きなわけではなかったが、今はどっぷりとハマっている。好きな絵本は「パンどろぼう」シリーズ。店舗では専門書の売場を担当している。
三省堂書店 札幌店
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